公正証書遺言の盲点。

2017年10月31日 火曜日

普段からうちの事務所を懇意にしてくれるお客様からの相談。

その方は公正証書遺言により相続した財産のうち

まずは三井●●銀行の解約手続きに行きました。

公正証書遺言では被相続人の戸籍謄本及び相続人の印鑑証明書、その他被相続人の通帳などを

持って行けば手続きは簡単にできます。

しかし 三井●●銀行では遺産分割協議書を作成して相続人全員から実印を押してもらえと

さらに銀行に頼めば100万で手続きをやってやるとのこと。

さて なぜ遺産分割協議書を作成しなければいけないのでしょうか

僕は話を聞いて疑問に思い三井●●銀行の他の支店に連絡をしてみたら

遺産分割協議書は必要ないと

ましてや公正証書遺言があるのだからゆうちょ銀行の解約や不動産登記も簡単にできる。

100万出せばやってやるとしつこく連絡があるらしいので

お客様相談室に連絡をしてみたが

全く意味が無い

その支店の支店長から連絡があったが、この支店長も何を言ってるのか分からない

公正証書遺言に拘束されないとまで言ってきた。

被相続人の方はこの支店からローンを受けアパートを建築している

その債務者に被相続人がなっているため

その債務者を変更するために銀行の規則として遺産分割協議書を要求しているのだろうと推測

しかし公正証書遺言に一切の財産を相続するとなっているので銀行がこれを承認すれば何の問題も無い。

債権者は債務を遺言書や遺産分割協議書で相続人が決めても拘束されないが、

承認すればわざわざ他の相続人に印鑑をもらう必要ないでしょ(ここは盲点)

他の相続人は債務(借金)から逃れられるのだから何が問題なのか

とにかく公正証書遺言をろくに知らない三井●●銀行の緑園●●支店は使うべきで無い。

投稿者:貴田和仁

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